2006年07月12日

治療プログラム(14)

第14回(2006年7月10日 月曜日)

今日も暑い日だった。(先週よりはすこし涼しいが)

僕はもう家から半そでで学校に行くのに慣れた。今朝も何の問題もなく半そでで、家を出た。
朝はすこし肌寒かったので、念のため長袖はブックバックに入れておいた。

ママがいつもの時間に学校へ行き、受付を済ませて中に入ると、僕のクラスの子供達が教室から講堂へ移動しているのが見えた。ママに気が付いた子達は、みんな手を振ってくれた。最後の子供が通り過ぎると、アシスタントの先生、僕、そして、新しいキーワーカーのMrs Sが見えた。

僕達4人は、子供達がじろじろ見ている中、講堂を抜けていつものMrs Cの部屋に向かった。

今回は、キーワーカーの引継ぎと、ママへの紹介で始まった。

実はMrs S は、朝学校に行く途中にいつも会う人で、ママも誰だか良くわからないが、学校に入っていくのを見た事があったので、会うと挨拶はしていた。こんな事で知り合いになるとは、挨拶していて良かった、とママは内心ほっとした。

先生は先週のミーティングの内容をよく聞かされていない様子で、これから僕の治療をどうして行くかはわからない様子で、Mrs Sにスピーチセラピストと連絡とって、今後どうするか聞いてくださいとのこと。

ママは、てっきりこの前録音した動物の鳴き声でゲームをやるのだと思っていたので、一寸がっかり。おまけに、このこともアシスタントの先生に伝わっていなくて、テープも聞いていなかったらしい。何だか、内部の引継ぎがうまく行ってないようだ。

僕はというと、またいつものように遊べるのかと思い、おもちゃを出そうとしたら、先生に椅子に座るように言われた。

しぶしぶ座ると、先生は僕に、(今後のことだと思うが)

「無理して話すことはないんだよ、話したい、話せると思ったら話せばいいんだよ」
と、言ってくれた。そして、僕にありがとうはどうするの、と聞いて来た。

僕は、ちょっとためらったが、先生が他のみんなに、ありがとうを言う事は大切だから、ジェスチャーで僕は表現することを教えている間に、心の準備をして、Mrs S とママにやって見せた。

手の平をあごに軽く当てて、前に出す。これがありがとうのサインだ。

ママは、このことはそのとき初めて知った。手話か...。僕はちゃんと話が出来るのに...。学校での僕は別人のようだ。
それと同時に、僕とのコミュニケーションを図ろうと努力してくれている先生方、そしてそれに何らかの形で答えようとしている僕の姿が想像でき、胸が詰まる思いがした。

それから、アシスタントの先生はMrs S に僕がカードを使ってトイレを教えていること、僕はずいぶん学校にも慣れたし、ハッピーに過ごしている。学校体験の時に比べたら、雲泥の差だ、という事も伝えた。

あの時は、僕は泣いて教室から逃げ出そうとしていた。今ではママが迎えに来るまでちゃんと学校にいられる。
自分の名前も書けずにスタートした学校生活だったが、Ouranios  Christodoulou という長い名前も書けるようになった。何と言う進歩だろう!
学校では声を出して本は読めないが、Readingの時は、先生が単語を読んで僕がその単語を指して、理解しているか確認する。先生は、僕が難しい単語でもちゃんとわかっていると、ほめてくれた。
数字も手で表現したり書いたりして、理解している事を示している。

Mrs S は、アシスタントの先生の話をニコニコしながらきいて、一生懸命僕のことを理解しようとしていたし、11月には、マギー ジョンソンのSelective Mutisum の講習会に行くのも楽しみにしている様子だった。

僕は、サンキューのサインを披露したあと、ママたちが話している間に自由に遊んだ。

途中先生が、サンドイッチが食べたいというので、僕はみんなにおもちゃのサンドイッチを配り、お茶も配るふりをして、みんなで食べるふり飲むふりをした。久しぶりのままごとに、ママも楽しそうだったし、僕も楽しかった。 

僕はおもちゃの楽器も出してきて、太古をたたいたり笛を吹いたりしていたが、僕なりに気を使って結構控え間にやっていたので、ママには騒音がほとんど気にならなかった。

そうこうしているうちに時間になり、これからも、すこーしずつ、すこーしずつあせらずにやりましょう、という事で今年度のセッションは締めくくられた。
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2006年07月10日

ミーティング2回目(2)

7月3日月曜日

お昼を食べて、外で遊ぼうと校庭に出ようとしたら、Mrs Mに呼び止められた。

「オラ二オス、今日は暑いから、ジャンパーを脱いだら? もう、こんなに汗かいてる。脱いだら気持ちいいよ。」 と、半ば強制的に、僕の長袖を脱がせ始めた。

僕は、脱ぎたくは無かったが、暑いのは本当だ、しかも脱がないと外へ出してもらえない雰囲気だったので、そんなに抵抗せずに脱いだ。去年もなかなか脱ぎたがらずに、ナーサリーの先生を困らせたのに。

気持ちいい!長袖に包まれていると安心だったので、ずーと着ていたが、思い切って、肌をさらしてみると、なんてことはない。 僕は開放感でいっぱいになり、一目散に外に出て遊び始めた。

ジャングルジムの鉄のフレームも太陽光線で、かなり熱くなっていた。

そして僕はとうとう、ひじを焼けどしてしまった。

たいしたことはなかったが、ちょっとひりひりして痛かった。でも、誰にも言えずに、そのまま遊び続けた。長袖を着ていたら、こんなことにはならなかっただろう。脱いでしまった事を後悔もしたが、そのまま午後の授業も、半そでで通した。

ママが迎えに来て、僕を窓越しに探そうとしたが、なかなか僕を見つけられなかった。それまでは、僕一人が長袖を着ていたので、直ぐに見つけられたが、今日は長袖の子は見当たらない?

あれー、オラニオスどこに行ったんだろう?と思っていると、僕がさきにママを見つけて、手を振った。ママはやっと僕に気が付いた。 長袖脱いでる!! ナーンだ、やっぱり暑かったら脱ぐじゃないか。ジャンパーを着せない言い訳をいろいろ考えていたのに、これで一見落着。北風と太陽の話のように、やっぱりお日様の力はすごい!!

家に帰る途中、僕はママにやけどをしたことを言いたかった。でも、言葉が見つからない。
ひじを見せながら、

「クライミングフレームでひーやった。」
「なに?」
「ひーやった。」
「なに?もう一度言って?」
「ひーやった。」
「????????」
「何でわかんないのーーーーー!」
「だって、ひーやったって、なに?」

僕は、ママがちっともわかってくれないので、イライラして、腹が立った。
地面を踏みつけ、挙句の果てには、ママの足も踏みつけた。

「だからーーーーーーーー、あ、そーだ。ママはburnなんていうの?」burnという言葉だけでも見つかって、僕はすこし冷静になった。

「burnはやけどだよ。」
「日で、やけどした。」と僕はまたひじを見せながらママに言った。

ママは、なくなっていたジグゾーパズルのピースがみつかったかのように、僕の言いたいことがやっとわかった。

「あー、お日様でジャングルジムが熱くなってひじを焼けどしたのね。痛くない?」
「だいじょうぶ」 僕は、やっとママが分かってくれたので、もう怒ってはいなかったが、学校で、ずっと黙っているストレス、ママに分かってもらえなかったストレス、そして暑さも加わって、帰り道はずーとぐじぐじわがままを言ってママを困らせた。

言葉で意思が伝わらないというのは、相当なストレスになるもんだ、と、ママはあらためて思い知らされた。

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2006年07月08日

ミーティング2回目 (1)

7月3日月曜日

朝から、いいお天気だった。もうほとんどの子供達が、半そでのポロシャツだけで登校しているのに、僕はいまだに冬服のまま。今日もいつものように、長袖長ズボンで学校に行った。 

ママも、また僕が嫌がって戦いになるは避けたいので、僕の好きなようにさせている。自分をカバーする事によって安心感を得たいのだろうと、思ってはいるが、僕が長袖を着たがるのは、学校でだけではない。 外出するときはいつでも、どこでも長袖を着たがるので、ママも良くわからない。

とにかく、今朝9時にスピーチセラピストが来て、ママとMrs C と3人で、Mrs C の部屋で話し合いが行われた。

本当は、キーワーカーであるアシスタントの先生も参加するはずだったが、先生の娘さんの出産に立ち会うために、お休みだった。予定日は、23日だったのに、赤ちゃんも暑くて早くおなかの中から出てきたかったのだろう。

そういうわけで、Mrs Cが代わりに加わった。

まずは、僕のプログレスから。

ママは、一番最近の、セッションについて話し始めた。

* アシスタントの先生はもう僕達の中に混じっているが、そうすると僕はママにも話さない。
* 前回のセッションでは、話をしなかったが、ママよりアシスタントの先生と遊びたがった。
* 先生には話さないが、ほかの事をして答えるようになった。(写真を見せたり、指差したり、いろいろしゃべらなくてもいい戦略を練っているようだ)
* トーキングマップはためし済みで、家の中には、誰を書き、学校では誰と話したいか、書いた。
* 学校でシャボン玉をやったとき、あっ、あっ、と声を出した。

等、このようなことを報告した。


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2006年06月27日

治療プログラム(13)

第13回(2006年6月26日 月曜日)

今日も朝から雨模様。
ママが学校に行くまで降ったりやんだりで、全然改善する気配もみられず、シャボン玉はお預け。

それでいつものMrs Cの部屋に向かった。

部屋について電気をつけると、アシスタントの先生は、僕に自分は部屋にはいって良いか、廊下で待っていたらいいか、聞いた。

僕は、部屋の中を指差し、先生はThank you!と言って、中に入り、Mrs Cの机に座った。

僕は、先生が中にいる事を自分で選んだのに、先生がいるとすこし落ち着かず、ママとも話さなかった。

最初は、アイスクリームの箱に入った簡単な動物のパズルを取り出してきて、机の上に並べたが、ママが一緒にやろうとすると、見向きもせずに、サンドイッチセットを取り出してきた。

その中の一つを先生の所に持って行き、何もいわずに机の上に置いた。
先生は、Thank you!と言って、食べるふりをした。
僕も、違うサンドイッチを取って食べるふりをしたが、思わず端っこをかじってしまった。あまりおいしくない。

先生は、「私の食べているサンドイッチは、あなたのと同じもの?」と聞いてきたが、僕はうなづいたり、首を横に振ったり、訳がわからない。 そして、また別のサンドイッチを先生の所に持って行った。

先生は、「うわー、いっぱい!」と言いながら、また食べるふりをした。
僕は、なぜかママには一つもあげなかった。

次に、僕はパイレーツのゲームを取り出して、先生の近くで、一人でパイレーツをセットして、剣を刺して遊び始めた。

ママは、自分が手を出していいものか迷った。と言うのは、僕はママのところでそのゲームを広げずに、先生の近くでやり始めたから。

でも、何もしないわけにはいかないので、僕のところに来て、
「私も、一緒にやってもいい?」と英語で聞いてきたが、僕は何も言わずにうなづいた。

しばらくは、ママが、「オラ二オスの番、私の番,…」と言いながら、交互に剣を刺していった。途中先生も、「それは黄色ね、緑ね、」等と言いながら加わってきた。

ママの番で海賊が飛び出すと、先生は
「あー、びっくりした!で、どっちが勝ったの?」と僕に聞くと、僕はママを指差した。
「えー、ほんと?マミーのところで海賊が飛び出したわよね、そしたら、オラ二オスが勝ったんじゃない?」
僕は、ただうなづいて、別のものを探し始めた。

本当に、今日は僕は落ち着きがない。

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2006年06月24日

治療プログラム(12)

第12回(2006年6月21日 水曜日)

朝は、曇りがちで雨模様。
シャボン玉作戦が出来ないかも…。と、ママの心も曇がち。
でも、変わりやすいイギリスの天気のことだから、ママが学校に行く頃までには、晴れるかもしれない。

案の定、ママが家を出るまでには、空は快晴に変わった。こういうときは、変わりやすいイギリスの天気も、ありがたく思える。 風がちょっと強いが大丈夫であろう。

ママが学校に着くと、アシスタントの先生は、今日は外で、ママと先生と僕の3人で僕の好きなことをやろうと、提案した。

僕は、何のことかすぐにわかった。昨日のセッションで、ちらっとシャボン玉という言葉が聞こえてきたから。

先生は、まだ何をするかは具体的に言わず、まず、Mrs Cの部屋に行ってあれを借りなきゃね、といい、いつもの部屋に向かい始めた。僕とママも後についていった。

途中、Mrs Cに会ったので、アシスタントの先生は僕に向かってこういった。
「あれを貸して欲しいって言ってみて?」
「…………………………」僕は無言で親指をくわえている。
Mrs Cは、 「えっ、何?親指だったら、貸せないわよ。私も必要だからね。」と、言って笑った。

アシスタントの先生もそれ以上僕に無理強いしないで、シャボン玉を貸して欲しいと、言った。

Mrs C は、シャボン玉が置いてある場所を教えて、バイ、と言って立ち去った。

僕は待ちきれずに、Mrs C の部屋に向かって走って、何度も走らないようにと、先生に注意された。

部屋の中に入ると、シャボン玉がちゃんと置いてある。今までなくなっていたのに。Mrs C が用意しておいてくれたんだ。

僕は、早速シャボン玉を手に取り、廊下へ飛び出した。

非常口から出ようとして、止められ、昨日の音楽室に入ろうとして止められ、一体どこへ行けばいいんだろう。早くシャボン玉がやりたいのに。

やっと出口を見つけ、みんなで外に出た。

風が相変らず強かったが、早速、シャボン玉で遊び始めた。
ママも、ちゃんと用意して来たので、それぞれがシャボン玉を作って飛ばした。
風が強かったので、大きいものが作れず、小さいものがたくさん出来た。

僕は、シャボン玉が出来るたびに、あっ、あっ、という声を出し、ジャンプしたり、野放しにされた犬のように、あっちこっち走り回った。

ちょっと、広すぎて、僕がどこまでも走っていってしまったので、まとまりがつかなかったが、アシスタントの先生は、ママの持ってきたシャボン玉セットが気に入り、自分も買いたいと言っていた。 ママは、Mrs C のシャボン玉が気に入り、是非欲しいと思った。そこら辺の安物と違い、とっても長持ちする。 僕は僕で、忘れられてたフラフープを見つけ、少し学校に貢献でき、それぞれにそれなりに、収穫があった。

教室に戻るとき、アシスタントの先生が、またマミーが来たときにシャボン玉やりましょうね、と言ってくれた。

I can’t wait!
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2006年06月23日

治療プログラム(11)-2

第11回(2006年6月20日 火曜日)

僕が次に目を付けたのは、どう説明したらいいかよく分からないが、自転車のペダルのようなものが横につながっていて、それぞれの脇に車輪がついており、ペダル(大人の足がちゃんと乗っかる大きさの板)の上に乗り、バランスをとりながら、漕ぎ進んでいくもの。

これがまた難しい。バランスを崩すとすぐに転んでしまう。

先生は、僕が転んで怪我をしないか、ハラハラ、どきどき。とうとう観ていられなくなり、僕の手をつかんで支えてくれた。前に行ったり後ろへ下がったり、おもしろい!

そして、何と先生も挑戦した。

今度はママが、先生が転ばないか、ハラハラ、ドキドキ。僕が先生の手をつかんで、ママが後から付いてきた。 先生はきゃっきゃ言いながら、無事に部屋の端から端まで完走できた。先生も一緒に遊んでくれるなんて、何だかうれしかった。

僕がそのあと、また鳥の羽で遊んでいるときに、ママと先生は机に戻って、二人で話し始めた。

先生「私は専門家じゃないから、どうしたらいいかよくわからないわ..。」

ママ「そうですねー...。あ、そういえば最近こんなことがありましたよ。」

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2006年06月22日

治療プログラム(11)-1

第11回(2006年6月20日 火曜日)


昨日は、先生方のミーティングが午後にあったので、ママは学校に来なかった。
9月からの新学期に向けて、学校も忙しくなってきたようだ。

それで、僕の治療プログラムも、今日に変わった。

ママが学校に行くと、アシスタントの先生が一人で待っていた。
前回ママが先生に話したことを、スピーチセラピストに電話して相談したと言う。
そして、次のようなアドバイスをもらった事をママに説明し始めた。

 大きな画用紙に、アシスタントの先生が、僕の家と、学校と、その2地点をつなぐ道を描く。家の絵を指し、僕に、誰が住んでいるのか?、誰と話しているのか?尋ね、その人物の絵を家の中に描く。そして、学校には誰がいるのか?、またその人物を描く。そして、誰と話したいか、僕に聞いてみる。

ママは、これがどういう意味があるのか良く分からなかったが、何かいつもと違う事なので、面白そうだと思った。


今回は、曜日が変わったので、部屋も違うところだった。それを知らずに僕は、いつものMrs Cの部屋に走っていって、先生に連れ戻された。

僕達が使ったのは、音楽室。いつもはWRITE DANCEという授業で使う部屋なので僕にはなじみ深い部屋だった。WRITE DANCEとは、簡単に言うと、文字を覚えるのに、音楽に合わせて踊ったり、体操したりするもので、学校での数少ない僕の好きなものの一つである。

中に入るとすぐに、アシスタントの先生は机を出してきて、ママも椅子を運んだりして先生を手伝った。

一方僕はというと、面白いものを見つけたので、真っ先にそこへ走って行った。

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posted by なんでさん at 14:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 場面緘黙症治療(Reception Year) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月21日

治療プログラム(10)

第10回(2006年6月14日 水曜日)


とうとう、ママは勇気を出して、今日のセッションが始まる前に、アシスタントの先生と話をしようと、決心した。

朝、僕を見送った後に、担任の先生に、午後のセッションが始まる前に、アシスタントの先生と、僕がいないところで話がしたいことを告げた。

午後いつもの時間に、ママが学校に行くと、メッセージはちゃんと伝わっていたようで、アシスタントの先生だけが、ママを待っていた。

「私に、話があるんですって?」
「はい。実は、私達のやっていることがだんだん私の思っていたことと違う方向に行っているような気がして...。スピーチセラピストは、あなたに、どんなアドバイスをしたのですか?」 と、きりだした。

「オラ二オスが話すのを励ましてやってください、と言われています。」

「でも、オラ二オスが、話さなければならない状況に置かれると、とても緊張して声も出なくなっていくのが分かります。そうするとますます日本語で、話したがります。」

「日本語で話していたなんて、知らなかった....。」

(ナーンダ、先生聞いているようで、聞いてなっかったんじゃないの)

「7月3日にスピーチセラピストが来るから、そのときにまた聞いてみましょう。とりあえず、今日は今までのように続けて、私は、すこし控えているから。 あなたがオラにオスのことを一番良く分かっているんだから、何かあったら言ってくださいね。」

と言って、僕を呼びに教室に戻った。

ママは、もっと言いたいことがあったが、とりあえず、肝心なことは伝わったようなので、ホッとした。

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2006年06月19日

治療プログラム(9)

第9回(2006年6月7日 水曜日)


ママが学校に来ると、僕のクラスの女の子達が、ママが通るのを見つけ手を振っていた。
その中の一人が、僕にママが来たことを教えてくれて、僕も窓のところに行って手を振った。

その姿は、ママの目にはまだまだ幼く、か弱く映った。私が守らなければ。。。

そんな思いが、ママの心を強くさせ、緊張しながらも、いつもより力強く、入り口のドアを開けた。

今回は、僕は一つ椅子を置いて、戸を押さえておいた。

アシスタントの先生は、「これで、私もさびしくないわ。Thank you!」といって、いつものように廊下に椅子を置いて座った。

僕はまず、ドールハウスの人形から遊んだ。猫を見つけると、すかさず先生の所へ行き、それを見せた。

「What’s this?」
「……………」
「Is this a dog?」

僕はうなづいた。
「Is it?」

僕達がそんなやり取りをしている間、ママは、おもちゃの電車を取り出して、人形達を乗せた。僕はそっちの方が面白そうだったので、ママの所へ戻った。そして、電車をカーペットの上で走らせながら、また先生の所へ行った。

「Where are you going?」
「………………………」
「I want to know where you are going….」
「………………………」
「Are you going to London?」
ママが助け舟を出すと、僕はうなづき、また部屋の中へ戻った。

僕はしばらくママと電車で遊んでいたが、ママに人形を指差しながら、囁いた。

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2006年06月17日

治療プログラム(8)-2

第8回(2006年6月5日 月曜日)

今回は、僕は戸を閉めておいた。

僕は、部屋に入るとすかさずアイスクリームの箱を取ってきて、中に入っているパズルのピースを取り出した。

僕は珍しくパズルを完成した。といっても、動物4匹の絵が二つに分かれていて、それを組み合わせるだけだから、超簡単なもの。 でも、そんなものでも、前は、完成まで落ち着いていられなかったのだ。

ママが、完成した動物を指差して、「What’s this?」と聞いても、
僕は、「I don’t know」と、今ひとつのってこない。

そのうち、またトイレに行きたくなった。

ママが、先生に僕がまたトイレに行きたい事を告げると、先生は、
「今日は7回も行ったのよ。どうしたのかしらねー」といいながら、僕をトイレに連れて行ってくれた。

7回も!どっか悪いのだろうか?ママは、心配しながらも、それほど気にもせずに、部屋の中をぐるっと見回した。何か面白いものはないかなー?

そこで目に付いたのは、<CAT IN THE HAT>のパズルだ。
僕は猫が大好きなので、興味を示すだろうと思い、そのパズルを机の上において、僕達が帰ってくるのを待った。

そのパズルは、ちょっと変わっている。表が毛で、出来上がると帽子になるようになっている。裏には何か絵が描いてある。

僕は、ママが思ったほどそれほど興味を示さなかったが、ピースの一つを先生の所に持って行って見せた。

先生も、何それ?毛が付いているのね。面白いわねー。としきりに話しかけたが、僕は何も言わず、ママの所に戻って、ママのパズルを少し手伝ったが、すぐに飽きて、LEGOを無言でやり始めた。

僕は、トンネルを作り始めた。次のときに、ママが僕の地下鉄を持ってくるから(僕が勝手に思っていただけ)それ用のトンネルだ。

ママは仕方なく、パズルを片付け、僕と一緒にLEGOを作り始めた。
何か、いろいろ話しかけてくれたが、僕はその気になれず、何の返事もせずに、LEGOで遊び続けた。

時計が3時を少し回ったところで、アシスタントの先生が、もう終わりの時間だと、中に入ってきた。

やっと、教室に帰れる。僕はホッとした。

教室に帰る途中、講堂を通ると、僕達のクラスとピンククラスが、校長先生の話を聞いていた。

みんな、僕とママのところをじろじろと見ていた。

オラ二オスだけ教室から抜けて何をしているんだろう?何で、オラ二オスのマミーだけ学校に来ているの?僕のマミーも、私のマミーも、来ると良いのに。。

そんな子供達の思いが伝わってくるようであった。

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2006年06月16日

治療プログラム(8)-1

第8回(2006年6月5日 月曜日)

その日は、ママが来るのが窓から見えた。僕はすかさず窓のところに行き、ママに手を振った。ママも僕に手を振ってくれた。

ママが受付を済ませ中に入ると、アシスタントの先生だけが待っていた。

ママは、僕のいないところで、また話がしたいのかと思って、ママの思っていることも伝えるいいチャンスだと思って、心の準備をしていたが、
 
「オラ二オスいなくなっちゃったんです。どこに行っちゃったんでしょうねー。」

なんてことを言うもんだから、調子が狂った。ナーンだ、私に話があるんじゃなかったのか。

先生が、ぶつぶつ言いながら、歩き始めたので、ママも後から付いて行った。

ふと、何か気配がして、横を見ると、僕がテレビの陰に隠れていた。

「BOO!」って言って、ママをおどかす作戦だったのに、僕は、ただ恥ずかしそうに、ニコニコしているだけだった。

そのなんともおどおどした僕の笑顔を見て、ママは、大学時代の同級生のことを思い出した。

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2006年06月14日

治療プログラム(7)

第7回(2006年5月24日 水曜日)

この日は、朝から、雨が降ったりやんだり。
ママは、僕の治療プログラムのために学校に向かう途中、集中豪雨につかまって、びしょぬれ。
雨だけでなく、横殴りの風のために、ズボンもびしょびしょ。いつもの部屋に入っても、椅子に座れず、中腰や、膝で立ったり、大変だった。

僕はというと、今回は椅子を一つ使って、戸を押さえておいた。

いつものパイレーツゲームを無言で遊び、いろんなパズルに手を出した。
そして、おもちゃのサンドイッチを取り出してきて、アシスタントの先生に持っていった。
 
 先生 「これ何のサンドイッチ?」
 僕  「.......................」
 先生 「オラ二オスが、教えてくれないと、私食べられないわ」
 僕  「.......................」

そのうち、僕も、先生もあきらめて、僕はボーリングで遊び始めた。
これも、ママが一人で、ピンを数えたり、最初はオラ二オスの番、次はママの番、と張り切って僕に話しかけるが、何も答えない。

すると、またトイレに行きたくなって、先生について来てもらった。が、今回もすかで、トイレを流しただけだった。

まったく、何だよー!先生の呟きが聞こえてくるようだった。

でも、緊張のせいか、トイレに行きたいような気がしたんだ。

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2006年06月13日

治療プログラム(6)

第6回(2006年5月22日 月曜日)

ママがいつものように学校に行くと、アシスタントの先生が一人で待っていた。僕はまだ教室で遊んでいた。
僕のいないところで、話がしたかったらしい。

その日の朝、スピーチセラピストが学校に電話をかけてきて、様子を聞いてきたらしい。
アシスタントの先生は、今までのことをすべてそのスピーチセラピストに話し、そして次のようなアドバイスをもらったそうだ。

僕が先生に中に入って欲しがったら、{オラニオスが、中に入ってと言ったら、入るよ}、と言いなさいとのこと。
だから、アシスタントの先生がそんな事を言っても、変に思わないでください、とママに告げた。

ママは、分かりました!と言ったものの、またまた、そんなことを言ったらかえって逆効果なのでは?それがこのプログラムに沿ったやり方なのか?
アシスタントの先生が僕を連れてくる間、納得の行かない気持ちで、待っていた。

いつもの部屋に着くと、僕は早速、椅子を3つ持ってきて、ドアを抑えた。

そしていつものように、シャボン玉を探したが、見つからない。 ママは、何でシャボン玉がないのか、すぐに分かったが、どこに言っちゃったんだろうねー、としらをきっている。僕は仕方なく別のおもちゃを探した。

今回は、パイレーツゲーム。でも、そのゲームを自分で取ってきたにもかかわらず、僕は落ち着いて遊ぼうとしない。

先生の所に行ったりあっちこっちふらふらしたり。 

僕が先生の所に行ったとき、ママは、先生が「オラニオスが喋ってくれないと、中に入れないわ」と言うのを聞いた。早速あの技を使っている。そんなことを言っても僕には効きめが無いだろう。それよりも思い切って一緒に遊んでくれたほうが、よっぽどいいのに。。。

ママが、ちょっと沈んだ気持ちでいると、また、異様なにおいが漂ってきた。。。 

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2006年06月10日

治療プログラム(5)

第5回(2006年5月15日 月曜日)

今回は、前回の教訓で、ママもアシスタントの先生も念には念を押して、僕にトイレに行きたいか聞いてきた。

それでも僕がノーと言うので、ママたちは僕を信用して、大丈夫だろうと思い、いつもの部屋に向かった。(そして、本当に大丈夫だった)

僕は、最初、部屋の戸を閉めていたが、遊んでいるうちに、アシスタントの先生が気になってきて、戸を開けておく事にした。

椅子を三つも置いて、かなり広―く開けた。これには、ママもちょっとたじたじ。
 
 ^話していること全部聞かれるじゃないかー、オラ二オス!^

ママの表情からは、こんなことを思っていることが読み取られた。
が、僕がこういう状況でも、普通に話せるようになることが最終目的なのだから、仕方がない。

ママは、気を取り直して、
「さー、今日は何で遊ぼうか?」

僕は、無言のままシャボン玉を取り出した。
僕は、ママと遊ぶより、廊下に座っている先生の所に行って、シャボン玉をいっぱい作った。
僕が上手に大きいシャボン玉を作れるのを、見て欲しかったからだ。

そのうち、僕は、人形で遊び始めた。
すると、今回は先生が自主的に入ってきて、僕達の人形遊びに加わった。

ママと、先生は人形を使って僕にいろいろ話しかけたが、僕は、ずーと黙ったまま遊び続けている。
先生に話しかけられると、僕は笑顔でいるつもりでも、表情がこわばってぎこちないのが、ママにはわかった。

何とかしなければ。何とか僕をリラックスさせて遊ばせるには。。。

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2006年06月08日

治療プログラム(4)

第4回(2006年5月11日 木曜日)

昨日は、僕の先生とアシスタントの先生が全員、トレーニングでいなかったので、代わりの先生が来た。

僕は、予告もなしに、変わることが嫌いなので、先生も僕が納得いくように説明してくれたし、ママにも、違う先生が来る事を、僕に伝えるようにアドバイスしてくれた。 おかげで、僕は特にパニックにもならずに、一日過ごす事が出来た。

そういうわけで、僕のプログラムも木曜日に代わった。

今回は、アシスタントの先生が僕に、戸をあけておくか閉めておくか撰ばせてくれた。
僕は、開けておく事を撰んだ。

先生は、これで私も一人じゃなくなるね、ありがとう、と言って、いつものように廊下に座った。

ママが、僕のお気に入りの猫のぬいぐるみと、おもちゃの地下鉄を持ってきてくれたので、これで遊び始めた。

始まるとすぐに、ママは異様な臭いに気がついた。 何か、なじみのある臭いだ。
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posted by なんでさん at 13:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 場面緘黙症治療(Reception Year) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月05日

治療プログラム(3)

第3回(2006年5月8日 月曜日)

ようやく、今週から週2回のペースでプログラムが進められそうである。
月曜日にやるのは初めてである。

ママは、いつものように2時40分に学校に着いた。
受付に行くと、いつものお姉さんとは違う人がいた。

「子供のスピーチのサポートに来ました。」 と、告げると、
あー、とママのことはもう知ってるかのように、訪問者用のノートに記入するように、と、そして、中に入るように言われた。

言われるままに中に入ったものの、今日は、ママは、教室にいる僕を見ていない。アシスタントの先生が、ママが通るのを見たかも疑問だ。
いつもの廊下の椅子に座って、待ってはいたものの、僕達が来るかどうか、不安であった。

別な女の人だったら、僕のクラスにきて、アシスタントの先生に、ママが来たことを告げてくれる。ママは、この人もそうしてくれると思っていたが、何も動きは見られない。

丁度そのとき、ほかの事で、僕のサポートをしていてくれたMrs Mがとおりかかった。
「ハロー! オラ二オスのサポートに来たのね」と声をかけてくれた。
ママは、ここぞとばかりに、「ハイ、でも、ここで待ってれば、いいんですよね!」
と、念を押す。
「大丈夫だと思うけど、呼んできてあげる」と、僕のクラスに、呼びに来てくれた。

このMrs M こそ、正確には、この学校で僕が初めてしゃべりかけた人である。このことは、また後ほどお話しよう。

僕とママとアシスタントの先生がそろったところで、またあの部屋に行った。

今回は少し戸をあけておいた。

そのせいで、僕はものすごーく小さい声でママと話した。 ほとんど、囁きである。 

はじめはシャボン玉で遊んでいたが、僕はアシスタントの先生にも中に入って欲しかった。

廊下で座っている先生が、見えなくなると、僕は気になって、先生を見に行ったり落ち着かない。 それで、途中から先生にも入ってきてもらい、僕達は人形遊びをした。

木で出来た人形の家を中心に、それぞれ人形を持って、ご飯を食べるふりをしたり、寝るふり、シャワーを浴びたり、と、先生も僕にいろいろ話しかけてくれた。 が、僕はうなづいたり、首を横に振ったり、するだけで、何もしゃべらなかった。

ママも時々口を挟んで、人形を使って話をしたりしたが、先生と僕のコミュニケーションにどれだけ介入したらいいものか、戸惑いもあった。 ママが、僕の変わりに何でもしゃべってしまっては、僕のしゃべる機会も、意欲もなくなってしまうだろう。かと言って、僕が何も言わないのに、先生一人でしゃべらせているのも、罰が悪い。

が、そうこうしているうちに、時間が来て、クラスに戻って帰りの支度をした。

small step, small step。すこしづつ、すこしづつ。。。
posted by なんでさん at 20:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 場面緘黙症治療(Reception Year) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月28日

治療プログラム(2)

第2回(2006年5月3日 水曜日)

次の週の月曜日は、バンクホリディーといって国民の休日だったので、学校もお休み。
当然、僕のセッションもお休み。

したがって、2回目は、初回から一週間たった、同じ水曜日。

その日は、夏を思わせるかのようないいお天気だった。
ママが来たときは、僕達は外で遊んでいた。

他のお友達がママを最初に見つけて、「Look!Your mummy's here!]
と、僕をママの方に向かせた。

僕は、ママが来てうれしかったが、「ママー!」と、走って行きたい気持ちを抑えて、恥ずかしげにうつむいているだけだった。

アシスタントの先生は、ママが少し早めに着いたので、不機嫌そうな、ちょっと困った顔をしていたが、僕をつれて中に入り、いつもの廊下で、ママと合流し、いつもの部屋へ向かった。

今回も、戸は閉めておいた。
ママは、この前と同じように、パパみたいに話すので、僕は、「日本語で話したーィ!」と、ママに訴えた。

が、ママも日本語で話したいのをぐっとこらえて、パパみたいに話し続けた。

僕は、ちょっと変な気持ちだったが、そのうち、英語も混ぜて話し始めた。

僕達は、最初、簡単なパズル(動物の形をした厚紙を半分に切ったもの)で遊んだ。ママが組み立て、僕に質問した。

 ママ 「What’s this?]
 僕  「Dog!]
 ママ 「What’s this?]
 僕  「Rabbit!]

等、簡単なやり取りをした。当然、アシスタントの先生にも聞こえていたはず。 

次に、スキットルという、ボーリングのピンみたいなものを並べて、ボールを投げてピンを倒して遊んだ。

ママ 「Do you want to have a go?]
僕  「OK!]
僕  「Your turn,mama!]

これもまた、先生には聞こえたはず。

それが終わると、僕の得意な電車。僕は、ウイーっといいながら、電車を押して遊んだ。ママは、何とか会話をしようといろいろ話しかけてきたが、僕は電車に夢中で、「ちきっ、ちきっ、」と、電車のリズムを口ずさみ、遊び続けた。ママも、少しの間、僕を勝手に遊ばせておいた。

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posted by なんでさん at 02:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 場面緘黙症治療(Reception Year) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月26日

治療プログラム(1)

第一回(2006年4月26日 水曜日)

いよいよ僕の場面緘黙症治療が始まった。

ママは決められた時間よりも少し早めに着いた。

僕は、ママが外を通るのが見えたので、窓のところに走りよって、ママに手を振った。 先生もそれに気が付いて、準備を始めた。
ママが、受付で学校に来た訳を話すと、訪問者用のノートブックにサインと、入った日付を書くようにと支持された。

それが終わると、中に入れてもらい受付の人が僕とアシスタントの先生に、ママが待ってる事を告げに来た。

僕はアシスタントの先生に手をひかれて、廊下に出ると、ママが椅子に座って待っていた。

「ハロー、マミー!」と、アシスタントの先生は陽気に挨拶するが、僕は無言。

そして、3人で、スピーチセラピーの部屋に向かった。

講堂を通りぬけたら一発で行けるのに、その日は、どっかのクラスがPEをやっていたので、別のルートで行かなければならなかった。

まずは、図書館を通り抜け、廊下に出て、講堂の反対の入り口から入り、みんなの邪魔をしないように、端っこを歩いて、また別なドアから出て、廊下を少し歩いてその部屋にたどり着いた。まるで迷路のようだった。

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posted by なんでさん at 17:53| Comment(6) | TrackBack(0) | 場面緘黙症治療(Reception Year) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月24日

ミーティング(2)

僕達が外で遊んでいる間、先生、アシスタントの先生、学校専属で子供達のスピーチを助けている人(Mrs C)、僕の住んでる地域担当のスピーチセラピスト(TVに出ていた人ではないよ)、そして僕のママと、これからの僕の治療プログラムについて、話し合った。

まず、先生達が参加した一日コースの話。そして、イースター休暇中に放送されたTVドキュメンタリーの話題などから、話し合いは始まった。

そこに参加していた人全員(スピーチセラピストはちょっとわからない)が、TV番組を見ていたので、スピーチセラピストが提案する治療のプログラムは、理解しやすかったに違いない。

まずは、場所。Mrs Cが自分の部屋はどうかと提案した。そもそもそこは、スピーチセラピーに使われているところだし、僕も常連だ。廊下を通る人の行き来もそんなにない。何の反対もなく、すんなりそこに決まった。

次は、時間と曜日。週に2回くらい、10-20分くらいが適当だろうということで、月曜日と水曜日の午後2:40分からに決まった。

この時間だと、終わったら帰りの時間で、ママがわざわざ僕を迎えにまたで直してくる必要がないようにと、先生が配慮してくれた。

そして、KEY PERSONはアシスタントの先生になった。

それから、みんなでその部屋に行き、おもちゃや、カードゲームを見せてもらった。そして、スピーチセラピストがママにこう言った。

 「なんでも使って家で遊んでいるようにやってください。」

ママは、ハイ、と言ったものの、内心ちょっと焦り気味。

ママは、僕とおもちゃで遊んだりゲームなんかしていないと気づいたから。

僕も、そのときはガールズアラウドという女の子5人組のバンドに夢中で、DVDを見たり、彼女達みたいにドレスアップして、ママと遊んだりはしていなかった。

どうしよう、、、、。その部屋にあるおもちゃよりかは、僕が興味を示すものの方が、僕もよく話すのではないか?

しかし、ガールズアラウドのDVDを流すわけにはいかない。んー、他の人が話をしている間、ママは対策を練っていた。

とにかく、治療の第一回目は、2日後の水曜日から始まる。 そこにいた全員がこのプログラムに期待をかけていた。

そして、何も知らない僕は、外で電車で遊んでいた。
posted by なんでさん at 13:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 場面緘黙症治療(Reception Year) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月23日

ミーティング(1)

2006年4月24日月曜日

先生達がコースから帰ってきて次の月曜日に、ママと学校側とスピーチセラピストとのミーティングがあった。

ママが学校へ来たときは、僕達は講堂でアセンブリーに参加していた。

教室に戻ってくると、先生が僕のところに来て、「オラ二オス、マミーが来てるわよ!」と、言ってママのところを指差した。

僕は一瞬何のことかわからなかったが、ママが僕達の教室にいた。僕はうれしかった。ママー、と言ってママの所に走って行きたかったが、とてもそんなことできる雰囲気でもなかったので、ママのところをずーと見ながら、いつものようにカーペットに座った。

他のお友達も、「何で、オラ二オスのマミーがここにいるの?」と言うような表情で、ママを見てた。ママに手を振る子供もいた。

子供達が全員座ると、ママたちも椅子に座った。

ミーティングを始める前に、僕達のおやつの時間があった。
いつも、先生が僕達に、「ミルクくばりたいひとー?」と訊くと何人かが手を上げて、先生が二人を選ぶ。コップを集めるときもそうだ。

僕は、いつも手を上げない。でも、一度だけ先生に選ばれて、ミルクを配った事がある。 先生は上手に出来たとほめてくれた。

ミルクを飲み終わると、別の二人がコップを集めた。 先生はそれも有効に活用して、数の練習にあてている。
みんなで、それぞれが集めたコップの数を数えた。確か、11個と7個だった。
なぜか子供の人数に足りないが、先生は僕達に、

「11+7は?」と、訊いてきた。

はーい、と何人かが手を上げた。16!とか17!とか間違えているが、先生はそれを優しく、「んーおしい!もーちょっと考えてみよう!」

と、間違いを、がーと指摘したりはしない。

だから、間違えても子供達は、懲りずに何度も手を上げてチャレンジする。

答えを間違えると、まるで罪を犯したかのように、お前はだめなやつ、と責められているような思いをさせるママの時代の先生とは違う、とママはしみじみ思った。

そして、ミルクの時間が終わると僕達は庭に出た。
何とか、何とかアクティビティーと、時間割には書いてあるが、何のことはない、ただ外で遊ぶだけ。それと、果物を食べる事も忘れてはいけない。 この日はりんごだった。
posted by なんでさん at 17:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 場面緘黙症治療(Reception Year) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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