2006年05月13日

制服(3)

次の日、ママは街へ買い物へ出かけた。 この日はちょっとした記念日だった。

というのは、ママが初めて、パパや家族以外に僕を預けて、一人で出かけたのである。 それまでは、ママがいないと僕は誰とも一緒にいられなかったので、いつも僕を連れて歩かなければならなかった。

その日は、なぜか試しにやってみようということで、僕をママの友達のところにおいていく事にした。 僕も、「大丈夫だよ」と不安ながらもママを見送った。

僕のことは気になりながらも、ママは、自由に買い物が出来てうれしかった。

まずは、ウールワースという店。んー、紺のズボンに、ショーツ、ないぞー。 PE用のズックもサイズがない。

ピーコックはどうだ! ここもない!

とーしよう。。そうだ、マザーケア、という店もある。

そこには、まだ、いっぱいあった!

ま、テスコよりちょっと高いけど、しょうがない。でも、セール中だったので、3個で2個の値段だ。

ママは早速、紺のズボン2つと、紺のショーツ1つを買った。

ズックはどうしよう。。。。ナーサリーではいていたものがまだはけるので、しばらくはそれで間に合わせる事にして、一件落着。。

ホッとした途端、僕の事を思い出した。

ママは、友達に電話して、今から帰ることを告げた。

「オラ君全然大丈夫だよ。ゆっくりしてきてー」

の返事に、安堵感と同時に、ちょっと拍子抜けもしたが、これでほかの人にも僕を預けられる!!という喜びも沸いてきた。 ばんざーい!!!

ここまで来るのには、長い道のりであった。

オラ二オスも成長したものだ、と、ママはしみじみ思ったのである。

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2006年05月12日

制服(2)

ある、ある。

PE(体育)用のTシャツ2枚で、500円くらい。白いポロシャツが、何と、1枚200円くらい。 これはここで買うしかない!

あとは、何が必要だろか?

ズボン! これは、グレーのズボンか、紺のジョギングパンツ。

ママは、上げ下げが楽に出来るように、ジョギングパンツを探した。

ない!あのテスコにない!そんなはずは。。。

旅行に行く前にはあったはず。 もう、ギリギリだから、売り切れか?

来週の月曜からだから、ちょっとあせる。 ま、手持ちのものでとりあえず間に合わせようと思えば出来ないこともないが。落ち着いて、落ち着いて、

次は何だろう?

ままは、ぶつぶついいながら、テスコの中を探し回った。

紺のショーツ(PE用)もない。あるのは黒ばっかり。

PE用のズックもない。僕のサイズが無いのだ。 ま、体育の授業は当分ないので、後で探しても良い。

なんてこった!!早めに用意しておくべきだったか、と悔やむママ。

ま、し方がない。気を取り直して、学校に履いていく靴を探しに、3人で、別の店に行く。

ママの好きな「クラークス」。そこは、ちゃんと足のサイズを測ってくれるから、僕の靴はたいていそこで買う。ちょっと高めだけど、足にあった靴を履くことは、僕にとって大事な事と、ママもパパも同じ意見。

僕は早速、体重計を思わせるような、おかしな機械に乗せられ、ピーっという音と共に足のサイズが測られてしまった。

僕のサイズは9.5G、何センチかわからないが、そのサイズを元に靴を探した。

結局、学校の規定にあるデザインは、一つしかなくママは迷わずそれを買い、帰路についた。
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2006年05月11日

制服(1)

学校が始まる前に、制服も用意しなくちゃならなかった。

日本の公立学校だと、小学校は制服はないが、こっちはあるのだ。

学校体験のときに、講堂には試着用の制服が並んであって、サイズを
確認できたのに、僕はかたくなに拒んだ。何せ、僕は学校は公文だと思っていて、すぐに帰りたかったから。着てみるだけでなく、体に当てるだけでもいやだった。ママは、途方にくれて、ため息をついていると、そこにいた係りの人が、

 「学校のロゴが付いているものは、持っていたほうがいいけど、あとのものは、街で、適当なものを買ってもいいですよ。」
と言ってくれた。 

色さえ同じようなものであれば、別に学校で買わなくてもいいとのこと。

ママの友達にも聞いてみると、制服は決まっているが、違うものを着ていても、学校側はそれをとがめる権利はないとのことだ。

時々、ど派手なタイツをはいてくる女の子もいるそうだ。

だからと言って、まるっきり違うへんてこりんな服を着せるわけには行かない。

一応、制服は、次のようなものと指定されている。

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posted by なんでさん at 00:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 入学準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月10日

家庭訪問 (3)

♪ げろげーろげーーーろ ♪


みんないっせいに話をやめ、音のするほうに目をやった。

すると、TV画面には、奇妙なかえるの漫画があちこちにゆれている。

これは、ママが雑誌「めばえ」の懸賞で当てたもので、 NHKの「みんなの歌」で放送されていたもののDVDだ。

「めばえ」は子供用の雑誌なので、そこで紹介されていたDVDだから、子供達が、「あんぱんまん」のように一緒に歌って踊って楽しめるものだと、ママは思っていた。

ところが、そういうものでは、なかった。

トノサマガエルの周りを、いろんなかえるが(しかもかわいくない)歌にあわせてゆれている。


♪ げろげーろげーーーろ とのさまかえる
  げろげーろげーーーろ とのさまかわる
  とのさまかえるーーーー
  とのさまかわるーーーー

  げろげろっ        ♪

僕は僕なりにこの歌に合わせて、振り付けをしながら、じっと画面に向かっている。

しばし、呆然とみんなは僕のほうを見ていたが、アシスタントの先生が口火を切った。

「オラ二オスは、かえるが好きなのねー」

僕の反応は無し。しきりにげろげろの振りをしている。

ママは、困って何か言わなくちゃとあせっている。

「ええ、オラ二オスはこの歌が大好きで、ナーサリーでは、一人で歌ってたそうです。でも、ナーサリーでは、誰も“げーろげーろ”の意味がわからなくて、私が迎えに行くと、よく “げろげーろ” って何?と聞かれたものです。」

と、どうでもいいようなことを言った。

「そうですか。じゃあ、学校に来たらみんなでかえるの歌歌いましょうね、オラ二オス」

と、先生達は言うと、次の訪問先に向かっていった。

posted by なんでさん at 19:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 入学準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月05日

家庭訪問 (2)

ママが飲み物を用意している間に、パパが先生達の相手をしていた。 何を話しているのか、相変らず笑わせている。 インタビューに来たのになかなか進まない。 ママが飲み物を運んできてから、ようやく本題に入ったようだ。

先生は、僕の事とか、家庭のことなどパパとママにいろいろ質問していた。その間、アシスタントの先生は、僕のところに来て、遊ぼうとしていた。が、僕は何もしゃべらず遊びもせず、ママのところへ「ままー、ままー」としがみついていた。アシスタントの先生が僕と遊ぶのをあきらめると、僕はまたDVDプレーヤーの所へ行き、PLAYのボタンを押す機会を狙っていたのだった。

インタビューが一通り終わると、先生達は、
「どんなに些細な事でも、気になる事や困った事があったら、いつでも言ってくださいね。学校からの手紙でも、何かわからないことがあったら遠慮無しに聞いてくださいね。」と優しい言葉をかけてくれた。 ママは外国人なので、気を使ってくれている。 ありがたいことだ、とママは思った。

すると、パパはまた、
「ディケンズの時代とは違って、今は学校は本当に親切ですねー。」とおどけて言うと、先生も、
「あの時代は、自分のことは自分でなんとかしなさい!とピシッと言われてたわよねー。」とパパに合わせて、また大笑い!

と、その時、突然! 奇妙な音楽が流れてきた!!

    ♪ げろげーろげーーーろ ♪









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2006年05月04日

家庭訪問(1)

長い夏休みが終わって、新学期は9月5日に始まった。 が、僕達新入生は、最初の一週間は、担任の先生と子供と親との面接に当てられていたので、まだ学校に行く必要はなかった。

この面接は、先生が家庭を訪問するか、こちらから学校に赴くか撰べるので、ママは、僕は家でだったら少しは話すだろうと思い、家庭訪問を選んだ。

その日は、ギリシャ旅行から帰ってきた次の日で、みんな疲れてぼろぼろの状態なのに、午前中のアポイントメント。 そう、うだくだもしていられない。早くから、片づけをしていたが、予定の10時よりも15分も先生達が早く来た。 パパとママは焦りまくり。 学校に行くようにすればよかったかも、、。

それでも平静を装い、パパは陽気に先生達を迎えた。

僕はと言うと、前に学校に行ったときに見たことがある人達だったので、特に警戒はしなかったが、先生達が、「ハロー、オラ二オス!」
といっても、何も言わずにママの後ろに隠れた。 何をしに来たんだろう?

僕はその頃、僕の家に来る人誰にでも、あるDVDを見せていた。 その日も、いつもと同じように、無言で、そのDVDをプレーヤーに入れたのであった。

posted by なんでさん at 13:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 入学準備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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