2006年12月12日

緘黙症治療プログラム(Y1)-1

2006年9月27日(水曜日)

ようやく、新しい学年になって、僕の場面緘黙症の治療が再開された。

ママがいつもの時間に学校に行くと、僕たちは講堂で、体育の授業をしていた。

Mrs S(新しいキ−ワーカー)も何か作業をしていたが、ママの姿を見ると、僕を呼び、作業中のものも一緒に、いつもの部屋へと、向かった。

もう、僕はどこに行くかわかっているので、ママ達より先に走って、その部屋の中に入った。

ママと、Mrs Sはおしゃべりしながら、後から付いてきた。

Mrs Sはおとなしい感じだが、しゃべらなくて近寄りがたい感じの人ではまったくなかった。
むしろ、落ち着いた声でゆっくりと話し、何があってもドンと来いというようなタイプで、ママも、一緒にやりやすいと、思った。

ママは、月曜日に、セラピストのアドバイスを担任から聞いていて、それは、言葉を発するというよりは、まずは音が出せるようなゲームからやるといいとのことだったので、おもちゃの楽器から、と考えていた。

ママが、プログラムに介入するのは今回ともう一回だけなので、最初からMrs S も一緒に中に入って、3人でやり始めた。

Mrs S が僕に何で遊ぼうか?と聞いてきたので、僕はすかさずおもちゃのサンドイッチを出してきたが、みんなが座っているテーブルには寄り付かず、フェルトで作った人形で遊び始めた。

同じくフェルトで作られた空と海をイメージした土台が壁にはってあり、いろいろな人形をつけたり取ったりしていた。

一方、ママとMrs Sは僕のことはとりあえずほっといて、普通の話を始めた。

Mrs S 「午前中は何してましたか?忙しかったですか?」
ママ 「ちょっと、疲れたので、特に何もしなくて、ソファーに横になって、テレビを見ていました。」
Mrs S 「‘Loos Women’はみましたか?」
ママ 「えー、みました。あと‘Doctors’、も。」
Mrs S  「私も、以前は午前中だけ働いていたから、午後のその類のテレビ番組は一通り見てたんですが、フルタイムになってからは、お昼休みに家に帰ったときだけ、‘Loos Women’をてるんですよ。」

などなど、僕の場面緘黙症治療とはまったく関係ない話をしている。

なんとまあ、のんびりとリラックスしているもんだと思いながらも、ママも一緒になってべらべらしゃべっていた。

Mrs S は、ママが来る前にやっていた作業も続けていた。体の絵を描いて、パーツの名前を貼っていた。

前のセッションとはまるで違う。が、それでも僕にはいろいろ声をかけてくれた。

「サンドイッチを作ってくれない?」

「何か他ので遊ぼうか?」

ママも、僕の方を見て、「チーズとハムのサンドイッチ作って!」だの、いろいろ注文してきた。

そして、ママがもう一度僕のことを見たら、僕のPEのTシャツが裏返しになっているではないか。

「あらまー、オラ二オス、Tシャツ裏返しに着てますね」
「あらまー、おほほほー」

と、また二人で、陽気に笑っていた。

それから、Mrs Sは僕達が今日コンピュータで表を作った事をママに教えてくれた。

ママが、こんなに小さいうちからコンピュータで表を作るなんて!と感心していると、

「鳥を飼っているんですって?」っと、Mrs S。

「とり?」と、ママは一体何のこと?というような顔をしていると、
「クラスでどんなペットを飼っているかアンケートをとって、それを表にしたんですよ。オラ二オスは、鳥のところで、手を挙げたんで、鳥を飼っていると思ったんですが。」

「いいえ、うちは何も飼っていませんよ。オラにオスは猫が欲しいって言っているんですが」

「きっと、自分も何かに手を挙げなきゃと思って、いろいろ考えたのね。」

「屋根にいる鳥のことを思ったのかしら?」

「かもめ!」

「あはははーーーー」

また、二人で笑っている。

僕はでたらめがばれてちょっと罰が悪かったが、Mrs Sは、表を作る事が目的なので、内訳は大して問題ではないし、ちゃんと表を作る事が出来たから、よくやったと僕を褒めてくれて、ホッとした。

次に、僕はいつものパイレーツのゲームを出してきた、が、ゲームを始める前に、ママのかばんの中が気になって、中からいろいろ出し始めた。

ママは、僕が変なものを出したりしないか気が気でならない。必死になって、僕を止めた。

Mrs sもマミーのかばんに触らないで!と僕に注意して、僕はとうとう机の下に隠れてしまった。

ママは、すかさず、「出てこなかったら、くすぐるぞー」といって、僕をくすぐり始めた。

僕は思わず声を出して笑ってしまった。もう机の下からでざるをえない。

そして、3人で代わりばんこに、パイレーツのゲームをやりはじめた。

僕は、Mrs S の番になると、Mrs S を指差し、ママの番になると、ママを指差し、僕の番だと、自分のことを指差しながら、ゲームを進めて行った。

今日は、ママが一番、海賊を飛び出させた。

あっという間に時間になって、後片付けをして、その部屋を出たとたん、僕はまた走り出して、まだ、ホールにいるほかの子供たちに混ざって、一緒に教室に戻った。

今回は、いつになくリラックスした雰囲気で、セッションが行われた。

ママもMrs S も特に僕にしゃべらせようと、いろいろ細工をすることなく、おしゃべりしたり、自然に遊んだりで、僕も気が楽で楽しかった。
posted by なんでさん at 15:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 場面緘黙症治療(Year 1) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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