2006年07月12日

治療プログラム(14)

第14回(2006年7月10日 月曜日)

今日も暑い日だった。(先週よりはすこし涼しいが)

僕はもう家から半そでで学校に行くのに慣れた。今朝も何の問題もなく半そでで、家を出た。
朝はすこし肌寒かったので、念のため長袖はブックバックに入れておいた。

ママがいつもの時間に学校へ行き、受付を済ませて中に入ると、僕のクラスの子供達が教室から講堂へ移動しているのが見えた。ママに気が付いた子達は、みんな手を振ってくれた。最後の子供が通り過ぎると、アシスタントの先生、僕、そして、新しいキーワーカーのMrs Sが見えた。

僕達4人は、子供達がじろじろ見ている中、講堂を抜けていつものMrs Cの部屋に向かった。

今回は、キーワーカーの引継ぎと、ママへの紹介で始まった。

実はMrs S は、朝学校に行く途中にいつも会う人で、ママも誰だか良くわからないが、学校に入っていくのを見た事があったので、会うと挨拶はしていた。こんな事で知り合いになるとは、挨拶していて良かった、とママは内心ほっとした。

先生は先週のミーティングの内容をよく聞かされていない様子で、これから僕の治療をどうして行くかはわからない様子で、Mrs Sにスピーチセラピストと連絡とって、今後どうするか聞いてくださいとのこと。

ママは、てっきりこの前録音した動物の鳴き声でゲームをやるのだと思っていたので、一寸がっかり。おまけに、このこともアシスタントの先生に伝わっていなくて、テープも聞いていなかったらしい。何だか、内部の引継ぎがうまく行ってないようだ。

僕はというと、またいつものように遊べるのかと思い、おもちゃを出そうとしたら、先生に椅子に座るように言われた。

しぶしぶ座ると、先生は僕に、(今後のことだと思うが)

「無理して話すことはないんだよ、話したい、話せると思ったら話せばいいんだよ」
と、言ってくれた。そして、僕にありがとうはどうするの、と聞いて来た。

僕は、ちょっとためらったが、先生が他のみんなに、ありがとうを言う事は大切だから、ジェスチャーで僕は表現することを教えている間に、心の準備をして、Mrs S とママにやって見せた。

手の平をあごに軽く当てて、前に出す。これがありがとうのサインだ。

ママは、このことはそのとき初めて知った。手話か...。僕はちゃんと話が出来るのに...。学校での僕は別人のようだ。
それと同時に、僕とのコミュニケーションを図ろうと努力してくれている先生方、そしてそれに何らかの形で答えようとしている僕の姿が想像でき、胸が詰まる思いがした。

それから、アシスタントの先生はMrs S に僕がカードを使ってトイレを教えていること、僕はずいぶん学校にも慣れたし、ハッピーに過ごしている。学校体験の時に比べたら、雲泥の差だ、という事も伝えた。

あの時は、僕は泣いて教室から逃げ出そうとしていた。今ではママが迎えに来るまでちゃんと学校にいられる。
自分の名前も書けずにスタートした学校生活だったが、Ouranios  Christodoulou という長い名前も書けるようになった。何と言う進歩だろう!
学校では声を出して本は読めないが、Readingの時は、先生が単語を読んで僕がその単語を指して、理解しているか確認する。先生は、僕が難しい単語でもちゃんとわかっていると、ほめてくれた。
数字も手で表現したり書いたりして、理解している事を示している。

Mrs S は、アシスタントの先生の話をニコニコしながらきいて、一生懸命僕のことを理解しようとしていたし、11月には、マギー ジョンソンのSelective Mutisum の講習会に行くのも楽しみにしている様子だった。

僕は、サンキューのサインを披露したあと、ママたちが話している間に自由に遊んだ。

途中先生が、サンドイッチが食べたいというので、僕はみんなにおもちゃのサンドイッチを配り、お茶も配るふりをして、みんなで食べるふり飲むふりをした。久しぶりのままごとに、ママも楽しそうだったし、僕も楽しかった。 

僕はおもちゃの楽器も出してきて、太古をたたいたり笛を吹いたりしていたが、僕なりに気を使って結構控え間にやっていたので、ママには騒音がほとんど気にならなかった。

そうこうしているうちに時間になり、これからも、すこーしずつ、すこーしずつあせらずにやりましょう、という事で今年度のセッションは締めくくられた。
posted by なんでさん at 19:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 場面緘黙症治療(Reception Year) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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